依頼者 | 70代以上 男性 |
被相続人 | 甥 |
被相続人との関係 | 叔父 |
依頼者以外の相続人 | なし |
相続財産 | 土地・建物300万円(固定資産評価額) 預貯金等3600万円 |
内容 | 相続財産分与 |
相談に至った経緯・内容
依頼者の甥(以下「被相続人」という。)が亡くなったのですが、相続人がいないため、叔父である依頼者が、被相続人の葬儀・納骨を執り行いました。 被相続人は土地・建物や預貯金を残していたのですが、依頼者はその処理をどのようにすればよいか分からず、当事務所に相談に来られました。 当事務所では、相続財産管理人選任の申し立てを行い、家裁が選任した相続財産管理人に処理を委ねました。 依頼者と被相続人の生前の付き合いは、あまり深くなかったのですが、被相続人の父親とは交流があり、同人死亡時には、依頼者は、被相続人と協力して、葬儀を執り行うなどしていました。 また、依頼者は、被相続人の母親の入院時に、同人への輸血のため、何度か献血に協力していました。 被相続人の父母死亡後には、被相続人の自宅や父母の墓周辺の木を剪定したり、草を刈ったりしていました。 被相続人死亡後は、同人の遺産を管理し、葬儀・納骨を執り行うなどし、相続財産管理人の選任後も、その業務に協力していました。
当事務所の対応と結果・弁護士コメント
上記事情を踏まえ、依頼者は、被相続人の特別縁故者に当たるとして、被相続人の遺産の分与を家裁に求めました。相続財産管理人が管理する預貯金額(3600万円)の約12分の1に当たる300万円の分与が認められました。
被相続人との生前の縁故はあまり深くなくても、死後の縁故と合わせて主張することで、特別縁故者性が認められることがあります。