ある日、伯父から曾祖父の遺産分割について連絡があり、そのとき母親が10年近く前に死亡していることを知った。伯父によると、遺産分割未了であった曾祖父の遺産を母親が相続しており、母親の死亡により相談者がその相続分を相続したので、遺産分割に協力してもらいたいとのことであった。相談者は、相続放棄をしたい、伯父とは連絡を取り合いたくないと来所された。
相続開始日から3か月を経過していたので、被相続人である母親の死亡を知った日からは3か月を経過していない旨の報告書を添付して相続放棄の申述を行い、受理された。
伯父に対しては相続放棄をする旨の連絡を行い、相続放棄受理証明書を送付した。
■弁護士コメント
相続放棄は相続開始を知った日から3か月以内に行う必要がありますが、この案件では、相続開始を知ったのは被相続人の死亡から10年近くが経過していました。そこで、申述書に相続開始を知った経緯を記載した報告書を添付し、相続開始を知ってから3か月を経過していないことを説明して、相続放棄が受理されました。