業種 建設業
人員 30名弱
資本金 約4000万円
負債 約4億円
債権者 70名弱
【破産に至る経緯】
公共事業の削減傾向が続き,売上げが年々減少。リストラを行うなどしていたが,法律の改正により工事管理コストの増大,公共工事のくじ引き決定など周辺環境の悪化もあり赤字工事が連続し事業の継続が困難となった。
【破産に際しての問題点】
続行中の工事もあり,従業員も多数在籍していたので破産申立準備を秘密裏に行う必要があった。資金ショートの日付が間近に差し迫る中,代表者が懸命に奮闘され独力で多数の資料を用意した。
申立代理人,裁判所,管財人の法的見解が対立した問題があった。
法律関係,利害関係が非常に錯綜していたため,債権者集会は10回実施し,終結まで2年余りを要した。
【担当弁護士から】
申立前後は代表者も担当弁護士も非常に多くの作業を要求されました。その後も換価作業等への協力を代表者は度々求められるなど苦労されました。本件には複雑な権利関係,利害関係という特殊事情がありましたが,会社をたたむということは精神的にも肉体的にも過酷な面があると思いました。なんとか乗り切っていただけたので本当に良かったです。
代表者の方が新しく立ち上げた事業はまだまだ軌道に乗ったとはいえませんが多方面から評判はとても良いようです。今後の発展に期待しています。